原価を正確に把握し、適正な価格設定を行うことは、あらゆる事業において極めて重要な課題です。エクセルは、これらの原価の集計や計算に最適なツールです。エクセルを上手に活用すれば、こうした面倒な計算作業を効率的に実施し、時間短縮、労力削減の実現が可能になります。そこでこの記事では、エクセルで原価計算をする方法を解説していきたいと思います。
そもそもの原価計算の流れ
ここでは基本的な原価計算を行うための手順を記載します。
人件費の計算
まず最初に、作業員の人件費を計算します。作業員の時給や福利厚生費などを考慮して、1人あたりのコストを計算します。たとえば、東京都内で作業員1人あたり基本給が200,000円、福利厚生が50,000円だと1か月の人件費は250,000円となります。福利厚生費とは法律で決められたものが法定福利費、その他のものが法定外福利費となります。法定福利費には健康保険や厚生年金保険、子育てにかかるお金などがあります。
使用する材料費の計算
次に、作業に使用する材料費を計算します。清掃業の場合、洗剤や消耗品の価格などが該当します。たとえば、洗剤が1回に500円分、消耗品が200円分必要ならば、1回あたり直接材料費が700円かかっているということです。また、自動洗浄機や清掃カートなど何度も使うものに関しては、それを使った回数や時間で割ります。例えば300,000円の道具を買って30回使ったとすると、1回あたり10,000円の間接材料費がかかっているということです。直接費間接費の違いについては原価計算の費用の分類にて解説してます。
その他の経費の加算
最後に、その他の経費を加算します。これには交通費などが含まれます。作業員の交通費や清掃機材の維持費など、作業に必要な経費を算出し、総原価に加えます。
総原価の算出
これらのステップを踏んで出た人件費、材料費、その他の経費を合算し、総原価を算出します。間接費はかかった費用をいくつかの作業に分けるため正確にしようとすると、計算に時間がかかります。特に間接労務費の計算は複数の現場で作業をする出張訪問型サービスにとって難しい作業です。これらの計算が原価計算の手順ですが、エクセルを使い自動的に総原価を出してもらうことで原価計算にかかる時間、労力を減らすことができます。
エクセルで原価計算をするメリット
エクセルで原価計算をすると数値を入力するだけで自動的に計算してくれるためミスをすることなく原価を算出することができます。また、自分で計算したりする必要がないため手早い計算を可能にします。その他にも、データを視覚化することができるため現在の利益が出てる部分、出てない部分の正確な把握につながり、より適切な価格設定や無駄なコストの削減にもつながります。
エクセルの使用法
テンプレートシートを使うか自分でシートを作成するか
エクセルは、シートはテンプレートを使うか自分でシステムを作るという2つの方法があります。テンプレートとは基本的な様式や計算式がすでに設定されたエクセルのシートです。そのためシートをダウンロードすると自分で作成することなくすぐに原価計算をすることができます。ダウンロードした後、シートに労務費、材料費、経費の詳細なデータを入力します。そうすると自動的に計算結果が出ます。エクセルを使用する際は、自分でシステムを作る必要があるというデメリットがありますが、テンプレートを使用することですぐに使えるため、そのデメリットをカバーできます。もう一つの方法は自分でシートを作成するというものです。エクセルは様々な機能を自由に組み合わせることができるため、柔軟な対応が可能で、自分専用のものが作れるという独自性があります。またエクセルでシステムを作成することでエクセルに慣れると、ほかの分野でもエクセルを使用することができるようになるためエクセルの汎用性が高まります。それぞれの方法にメリット、デメリットがあるため自分に合った方法を試してみましょう
原価計算で使えるエクセルの関数
自分でシステムを作る場合に原価計算で使える関数をいくつか紹介します。
SUM関数 複数の数値を合計する最も基本的な関数です。原価の合計を計算するのに使えます。
SUMIF関数、SUMIFS関数 条件に基づいて特定の値のみを合計する関数です。特定の製品や部門の原価を集計する際に役立ちます。
AVERAGE関数 複数の数値の平均値を計算する関数です。単価などの平均原価を求める際に使用できます。
VLOOKUP関数、HLOOKUP関数 別のシートやデータソースから値を参照する関数です。原価率や単価テーブルから対応する値を探し出すのに便利です。
IF関数 条件を満たすかどうかで値を切り替える関数です。
SUMPRODUCT関数 配列の要素同士を掛け合わせた後に合計する関数です。数量と単価を掛けて原価を計算したりできます。
OFFSET関数、INDEX関数 データ範囲を動的に指定する関数です。原価のグループ分けや集計に利用できます。これらの関数を使い、自分にとってより使いやすいシステムを作りましょう。
グラフやチャートの活用
エクセルでは、データをグラフやチャートを使って視覚化することができます。原価計算の結果をグラフやチャートで表示することで、分析がより直感的になります。たとえば、清掃業者が複数の清掃エリアの原価を比較する場合、棒グラフを使って比較しやすくすることでどの清掃エリアが利益を出しているかを一目で把握することができます。また時期的な顧客量の変化をを分析したいときは折れ線グラフを使うこともできます。このように、エクセルのグラフやチャート機能を活用することで、原価計算の結果をわかりやすく示すことができます。これらは原価の正確な把握や意思決定のサポートになります。
その他の機能の活用
エクセルの条件付き書式を活用することで、原価計算の結果をわかりやすく視覚化することができます。たとえば、利益が出る場合はセルを緑色に、損失が出る場合は赤色にするなどの条件を設定することで、一目で利益や損失の状況を把握することができます。また、エクセルのデータ絞り込み機能を使うことで、原価計算のデータを簡単に絞り込むことができます。たとえば、特定の作業員や作業エリアのデータのみを表示することで、詳細な分析が可能となります。
エクセルの便利な機能を活用することで、原価計算の効率化やデータ分析の向上が図れます。これにより、正確な原価計算が可能となり、ビジネスの成長に貢献します。
まとめ
出張訪問型サービス提供者にとって、エクセルを使った原価計算は業務の効率化向上に欠かせない作業です。エクセルの使用方法は時間がかからないテンプレートを使用する方法、柔軟性を重視し自分でシステムを作る方法、の2つがあります。それぞれのメリットを意識しつつ自分に合う方法を試してみてください。またエクセルを使うことでグラフやチャートなどの機能も使えるようになるため直感的な原価の把握にもつながります。
センキャクは、現場が本当に必要としている機能が揃った、現場作業の効率化アプリです。中小企業の抱える課題を解決するために、現場作業のデジタル化を支援します。
50種類以上の
業種に対応
ハウスクリーニング・電気工事・害虫駆除・造園剪定など、50種類以上の業種に対応しています。様々な業種の現場作業を効率化します。
アプリひとつで
すべて完結
案件や顧客の管理からスタッフの管理まで、すべての管理業務がセンキャクアプリひとつで完結します。業務の完了報告や事前の情報共有もスムーズに行えるため、案件ごとの状況把握が効率的にできます。
センキャクの機能一覧を見る
いつでも、どこでも、
誰にでも使える
センキャクは、現場での使いやすさを何より大事にしています。現場間の移動や作業の合間の確認作業、日程調整など、場所にとらわれず、誰でもストレスなく直感的に操作可能です。



