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古物商許可って何の業務に必要?取得方法から注意点まで徹底解説

公開日

2025/09/09

更新日

2025/09/09

古物商許可はお客様から物を買い取って他の顧客に売る場合、必ず必要になります。この記事では、古物商許可が事業に必要かどうかを判断するための明確な基準から、実際に許可を取得するための具体的な方法、さらには取得後に守るべき義務までを詳しく解説します。

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古物商許可とは?

古物商許可とは、古物営業法に基づき、古物の売買や交換を事業として行うために必要な許可です。この許可は、盗品の流通防止や早期発見を目的としています。許可なく古物営業を行うと、法的な罰則の対象となるため、古物を扱う可能性のある事業者はその必要性を正確に理解しておくべきです。

古物営業法における「古物」とは、一度使用された物品、あるいは使用されていなくても使用目的で取引された物品、そしてそれらに何らかの手入れをした物品を指します。たとえば、中古品全般はもちろんのこと、購入後に未使用のまま転売されるような新品未開封品(たとえば家電量販店で購入した新品のゲーム機本体をすぐに転売する場合など)も古物として扱われることがあります。

古物商許可が必要か不要か?ケースごとに解説

古物商許可が必要となる具体的なケース

事業で古物商許可が必要となるのは、主に以下のケースです。これらの行為は「業として行う」、つまり反復継続して利益を得る目的で行う場合に該当します

  • 古物を買い取って、それをそのまま、または修理や加工をして販売する場合

  • 買い取った古物から使える部品を取り出して販売する場合

  • 他の事業者から古物を買い取り、国内で販売する場合

  • お客様から手数料をもらって不用品を回収し、その一部を売却する場合

たとえば、不用品回収業で回収した品物の中から価値のあるものを選別して販売するといった行為は、古物商許可が必要となる典型的な例です。また、訪問買取業としてお客様のご自宅へ訪問し、古物を買い取るといった行為も当然ながら許可が必要となります。インターネットオークションやフリマアプリで継続的に古物を購入し、それを転売して利益を得る行為も対象です。

古物商許可が不要となる具体的なケース

一方で、古物商許可が不要となるのは、主に以下のケースです。

  • ご自身の持ち物を売却する場合

    最初から転売目的で購入したものではなく、ご自身で使っていたものを不要になったため売る場合は許可は不要です。

  • 無償で取得した物品を売却する場合

    たとえば、知人から無料で譲り受けた品物を販売するケースです。

  • ご自身が売却した相手から、その品物を買い戻す場合

    ただし、間に第三者を介さず、直接取引する場合に限ります。

  • 海外で買い付けた古物を日本国内で販売する場合

    輸入した時点で古物を買い取っているとみなされ、日本国内での買い取り行為には該当しないためです。

  • 消費されてなくなる物品の取引

    たとえば、化粧品、医薬品、サプリメント、酒類、食品などは古物には該当しません。

  • 実体のない物品の取引

    たとえば、電子チケット、データ、サービスなど物理的な形を持たないものは古物には該当しません。

  • 原材料として扱う物品の取引

    たとえば、空き缶や鉄くずなどを再利用目的で売買する場合、一般的には古物営業の範疇とはなりません。

もし、ご自身の事業内容で古物商許可が必要かどうかの判断に迷う場合は、管轄の警察署の生活安全課や、古物商許可申請を専門とする行政書士などの専門家へ相談することを強くおすすめします。誤った判断は、後述する無許可営業の罰則につながる可能性があるため、注意が必要です。

無許可営業の重大なリスクと罰則

古物商許可を持たずに古物営業を行った場合、古物営業法違反となり、重い罰則が科せられます。これは単なる行政指導で済まされるものではなく、刑事罰の対象となるため、そのリスクを十分に理解しておく必要があります。

無許可営業が発覚した場合、3年以下の懲役または100万円以下の罰金、またはその両方という非常に重い罰則が科せられる可能性があります。また、一度摘発されると、その後5年間は古物商の許可を取得できない「欠格要件」に該当するため、将来にわたって古物営業を行うことができなくなる可能性もあります。事業の継続性を守るためにも、必要な許可は必ず取得してください。

参考:古物営業法の解説等|警視庁

古物商許可の取得方法

許可申請の前に確認すべき資格要件

古物商許可を申請する際には、いくつかの資格要件を満たしている必要があります。申請者本人や、法人の場合は役員全員、各営業所に配置する管理者が、以下のいずれの欠格事由にも該当しないことが条件となります。

欠格事由の主な内容

詳細

破産手続開始の決定を受けて復権を得ていない

破産手続きが開始され、まだ復権していない状態です。

犯罪歴がある

懲役や禁錮の判決を受け、その刑の執行が終わってから、または執行を受けることがなくなってから5年を経過していない場合です。窃盗罪、背任罪、遺失物横領罪、盗品等有償譲受け罪などは、罰金刑でも欠格事由に該当し、5年間の期間が適用されます。

暴力団員またはその関係者

暴力団を脱退してから5年を経過していない、または暴力団対策法による命令や指示を受けてから3年を経過していない場合も含まれます。

過去に古物営業法違反で許可を取り消されてから5年を経過していない

古物商許可を取り消されたことがある場合です。

住居の定まらない者

住民票上の住所が定まっていない場合です。

心身の故障により古物商の業務を適正に実施できない

個別の審査が行われます。

未成年者

原則として18歳未満の未成年者は許可を取得できません。ただし、婚姻している者、または古物商の営業を相続する場合、あるいは法定代理人(親権者など)から古物営業を行うことについて「営業の許可」を受けており、「未成年者登記」を行っている場合は例外的に許可が認められることがあります。しかし、未成年者は営業所の管理者にはなれません。

また、主たる営業所を設けること、そして営業所ごとに常勤の管理者を1名配置することも必須要件です。管理者は法人代表者や個人事業主本人でも構いませんが、その営業所に常勤でいる必要があります。

許可申請に必要な書類の準備と取得方法

古物商許可の申請には、多くの書類を準備する必要があります。これらの書類は、申請者や管理者、営業所の状況によって異なります。多くの書類は発行から3ヶ月以内のものである必要があるため、準備を始める前に必ず有効期限を確認しましょう。

個人申請の場合の主な必要書類

  • 古物商許可申請書

    警察署の窓口やウェブサイトから入手できる指定の様式です。

  • 誓約書

    古物営業法の遵守を誓約する書類で、各自治体で指定の様式があります。

  • 略歴書

    申請者と管理者の経歴を記載します。

  • 住民票の写し

    市・区役所や出張所、コンビニエンスストアで取得します。

  • 身分証明書

    本籍地の市区町村役場で取得する「破産宣告を受けていない、禁治産者・準禁治産者ではない、後見の登記の通知を受けていない」ことを証明する書類です。運転免許証などとは異なります。

  • 登記されていないことの証明書

    法務局の本局で取得します。

  • 顔写真

    申請書に貼付します。サイズやカラー白黒の有無は、各警察署のHPや書類をご確認ください。警察署によっては必要ないこともあります。

  • 住所歴

    過去5年間分の住所を記載します。

  • 営業所の賃貸借契約書の写しや登記簿謄本など

    営業所の使用権限を証明する書類です。ご自身で所有している場合は登記簿謄本、賃貸の場合は賃貸借契約書などです。

  • 営業所の使用承諾書

    営業所が賃貸物件で、大家さんや管理会社の許可が必要な場合に提出します。

  • 営業所の見取り図と周辺図

    営業所の見取り図と周辺の地図を作成します。見取り図は、フリーハンドで簡単に書いたもので問題ないです。

  • URLの使用権を疎明する資料

    インターネット上で古物取引を行う場合、ウェブサイトのURLを警察署に届け出る必要があります。プロバイダからの証明書や、WHOIS検索結果の画面コピーなど、そのURLをあなたが使用していることを証明する書類が必要です。

法人申請の場合の主な必要書類

個人申請に必要な上記書類に加え、以下の書類が必要です。

  • 定款の写し

    法人の事業目的などが記載された書類です。

  • 登記事項証明書

    法務局で取得します。

  • 役員全員の住民票の写し、身分証明書、略歴書、誓約書

    監査役含む法人の役員全員について、個人の申請者と同様の書類が必要です。

これらの書類は、漏れなく正確に準備することが重要です。不備があると審査が滞り、許可取得が遅れる原因となります。

申請書の提出先と手数料

古物商許可の申請は、主たる営業所の所在地を管轄する警察署の生活安全課に行います。申請書や必要書類を揃えて窓口に提出します。

申請時には、手数料として19,000円が必要です。これは申請時に収入証紙などで納付することが一般的です。この手数料は、申請が不許可となった場合でも返還されません。その他、住民票や身分証明書などの取得費用も別途かかります。

申請から許可が下りるまでの期間

申請書類を警察署に提出した後、許可が下りるまでの平均的な期間は、約40日程度とされています。これは土日祝日を除いた日数であり、おおよそ1ヶ月半から2ヶ月程度を見込んでおくと良いでしょう。

ただし、これはあくまで目安であり、書類に不備があったり、審査状況によってはさらに時間がかかる場合もあります。申請書類の準備には1週間から3週間程度かかることが多いため、全体の期間としては、書類準備から許可取得まで2ヶ月から3ヶ月程度を見積もっておくと安心です。事業計画に影響が出ないよう、余裕を持ったスケジュールで申請を進めることをお勧めします。

許可取得後の義務と注意点

古物商許可を取得した後も、古物営業法に基づきいくつかの重要な義務を遵守する必要があります。これらの義務は、盗品流通防止という古物営業法の目的を達成するために課されており、違反した場合には行政処分の対象となるだけでなく、罰則が科せられる可能性もあります。

古物台帳への記録義務と保存期間

古物商は、買い受け、または交換した古物について、古物台帳に以下の事項を正確に記録し、保存する義務があります。これは、盗品が持ち込まれた際にその追跡を可能にするための重要な記録です。

  • 取引の年月日

  • 古物の品目、数量、特徴

  • 相手方の住所、氏名、職業、年齢

  • 相手方の身元確認方法

特に、1万円以上の古物の取引、または自動二輪車、ゲームソフト、CD・DVD、書籍などの特定の古物については、金額にかかわらず必ず記録が必要です。記録は紙媒体の帳簿でも、電子データでも構いません。この古物台帳は、最終記載日から3年間の保存が義務付けられています。消費税のインボイス制度の適用を受けている場合は、税法上の要件により7年間保存する必要がある場合もありますので、確認が必要です。

身元確認の徹底と盗品等発見時の報告義務

古物を買い受ける際や交換する際には、取引相手の身元を厳格に確認する義務があります。これは、不正な品物の流通を未然に防ぐための重要な措置です。

身元確認は、運転免許証、健康保険証、マイナンバーカードなどの公的証明書を提示してもらう方法が一般的です。場合によっては、署名や押印を求めることもあります。特に、1万円以上の取引や、自動二輪車、ゲームソフトなどの特定の古物の取引では、厳密な身元確認が必須です。

また、取引の過程で盗品や遺失物である可能性のある古物を発見した場合、古物商には直ちに警察に届け出る義務があります。これには、疑わしい品物を「品触れ」と呼ばれる警察からの盗品照会リストで確認することも含まれます。

営業所への標識掲示義務とオンライン表示

古物商は、営業所ごとに公衆の見やすい場所に、所定の様式に従った標識を掲示する義務があります。この標識は、古物商であることを示すもので、許可番号などが記載されています。

また、インターネット上で古物営業を行う場合は、ウェブサイトの目立つ場所に、以下の情報を表示する義務があります。

  • 氏名または名称

  • 公安委員会名

  • 許可証番号

このオンライン表示義務を怠ると、古物営業法違反として10万円以下の罰金が科せられる可能性があります。標識の様式は警察署や行政書士事務所のウェブサイトなどで確認できますので、正確に作成し、掲示、表示するようにしてください。

変更が生じた場合の届出義務

古物商許可を取得した後、以下のような変更があった場合は、速やかに警察署に変更届出書を提出する必要があります。

  • 氏名、住所、電話番号の変更

  • 法人の名称、所在地、代表者、役員の変更

  • 営業所の名称や所在地の変更

  • 取り扱う古物の品目の追加や変更

  • 管理者や役員の交代

特に許可証に記載されている事項に変更があった場合は、変更届出と合わせて許可証の書換申請も必要です。これらの届出を怠ると、行政指導や罰則の対象となる可能性がありますので、変更があった際は速やかに手続きを行うよう注意してください。

古物商許可に関するよくある疑問Q&A

個人事業主と法人で申請は異なる?

古物商許可は、個人事業主でも法人でも取得可能です。申請手続きの基本的な流れや手数料に大きな違いはありませんが、必要書類が異なります。法人の場合は、個人の申請書類に加えて、定款や登記事項証明書、役員全員の身分証明書や誓約書など、法人特有の書類が追加で必要になります。また、個人名義で取得した許可を使って法人が営業すること、あるいはその逆は認められません。事業形態に合わせて適切な方法で申請する必要があります。

複数の品目を扱う場合の申請はどうなる?

古物商許可の申請時には、取り扱う古物の品目を指定します。古物には美術品、衣類、自動車、時計、宝飾品など13品目がありますが、複数の品目を同時に申請することが可能です。複数の品目を申請しても、追加の手数料が発生することは通常ありません。そのため、将来的に取り扱う可能性のある品目も、あらかじめ申請時に含めておくことをおすすめします。もし許可取得後に新たな品目を取り扱うことになった場合は、変更届出が必要になります。

自宅を営業所にすることは可能か?

はい、ご自宅を古物商の営業所として登録することは可能です。ただし、ご自宅を営業所とする場合でも、以下の条件を満たす必要があります。

  • 独立したスペースがあること

    ご自宅の一部であっても、古物営業を行うための独立したスペースが確保されていることが望ましいとされます。

  • 住居専用ではないこと

    賃貸物件の場合、賃貸借契約書で「住居専用」とされていると、営業所としての利用が認められないことがあります。事前に大家さんや管理会社の許可が必要になる場合があります。

  • 見取り図と周辺図の提出

    ご自宅を営業所とする場合でも、営業所の内部見取り図と周辺図の提出が求められます。

これらの条件を満たせば、ご自宅で古物営業を行うことが可能です。

従業員も許可が必要になるのか?

従業員ご自身が古物の買い取りや販売を「事業として」行うのでなければ、従業員個人が古物商許可を取得する必要はありません。古物商許可は、事業主に対して与えられます。

しかし、従業員が古物の買い取りを行うなど、営業所の外で業務を行う場合は、「行商従業者証」を携帯させる必要があります。これは、従業員が古物商の代理人として業務を行っていることを証明するもので、盗品対策などの目的があります。また、営業所には管理者として最低1名以上の常勤者を配置する義務があり、その管理者は許可申請時に届け出る必要があります。

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まとめ

古物商許可は、不用品回収業や訪問買取業など、お客様のご自宅を訪問する事業者にとって、物品の取り扱いを伴う場合に非常に重要となる許可です。この記事で解説したように、古物の定義や許可が必要なケース、不要なケースを正しく理解し、ご自身の事業が該当するかを判断することが最初の一歩です。もし許可が必要な場合は、複雑に感じるかもしれませんが、申請資格を確認し、必要書類を漏れなく準備し、所定の手続きを踏むことで取得が可能です。

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