案件のスケジュールを手帳に書き込み、スタッフへの連絡はLINEのグループトーク、売上の集計はエクセルというやり方で回している清掃業の事業者は少なくありません。スタッフが1人か2人のうちは何とか回っていても、案件数が増えると管理はすぐに追いつかなくなります。
ダブルブッキングに気づかず現場でお客様に指摘される、LINEのトーク履歴が流れて過去のやり取りが探せない、エクセルの管理表を複数人で編集して上書きしてしまう。こうした失敗は、清掃業の現場でよく聞く悩みです。
この記事では、清掃業やハウスクリーニングに向いている業務管理システムを4つ取り上げ、料金や向いている事業者の規模、選ぶときに確認すべきポイントを比較します。すでに紙やLINEでの管理に限界を感じている方に向けて、自社に合うシステムを見つけるための材料をまとめました。
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清掃業に業務管理システムが必要な理由
紙・LINE・エクセル管理で起きがちなトラブル
紙の手帳での管理は、書いた本人しか内容を把握できません。担当スタッフが休んだ日に別のスタッフが代わりに現場へ向かおうとしても、手帳を見ないと予約内容が分からず、電話で確認する手間が発生します。
LINEのグループトークも、案件が増えるほど過去のやり取りを探しにくくなります。先週伝えた鍵の受け渡し方法をもう一度確認したいとき、トーク履歴を延々とさかのぼる羽目になった経験がある方も多いはずです。
エクセルの管理表は、複数人で同時に開いて編集すると上書き保存で情報が消えてしまうことがあります。スタッフが増えて外出先からスマートフォンで確認・更新する機会が増えるほど、こうした事故は起きやすくなります。受注から作業完了までの抜け漏れをなくす手順は、受注管理の手順を解説した記事でも詳しく紹介しています。
人手不足の中でも売上を伸ばすために必要なこと
清掃業は人手不足が続いている業種です。1人あたりが対応できる案件数を増やさなければ、スタッフを増やさない限り売上を伸ばせません。
管理の手間を減らせれば、事務作業に使っていた時間を現場対応や新規の問い合わせ対応に回せます。紙やLINEでの管理から一歩進めるだけで、対応できる案件数が変わってくる事業者もあります。管理を仕組み化する具体的な進め方は、清掃業のDX化を事務所全体で進める記事でも取り上げています。
清掃業の業務管理システムを選ぶときに確認すべき5つのポイント
事業規模に合う料金体系か 1人あたり月額いくらかかるのか、最低契約人数があるのかを確認します。スタッフ2〜3名の事業者が10人分の料金を前提としたプランを契約すると、コストが重荷になります。
必要な機能が揃っているか 案件管理・顧客管理・見積書や請求書の発行・売上集計のうち、自社が今困っている部分をカバーしているかを見ます。勤怠管理は充実していても見積書が作れないシステムでは、別のツールを併用する手間が残ります。
スタッフのITリテラシーに合う操作性か パソコンよりスマートフォンで確認する機会が多い現場スタッフが、迷わず使える画面かどうかを試すことが大切です。
サポート体制が整っているか 導入時や操作に困ったときに、電話やチャットで相談できる窓口があるかを確認します。清掃業向けにあらかじめ機能が用意されているツールほど、業種特有の使い方の相談がしやすい傾向があります。
無料トライアルがあるか 契約前に実際の現場で試せるかどうかは、導入後のミスマッチを防ぐうえで欠かせない条件です。
清掃業向け業務管理システムおすすめ比較
清掃業・ハウスクリーニングで検討されることが多い4つの選択肢を、同じ項目で比較します。
システム | 料金の目安 | 向いている事業者像 |
|---|---|---|
センキャク | 月額1,980円(税込) | 出張訪問型サービス業の案件・顧客・帳票管理を1つにまとめたい事業者 |
kintone | 1ユーザー月額1,000円〜(税抜、最低10ユーザー) | 自社の業務に合わせてアプリを自作したい事業者 |
ジョブカンなど汎用の勤怠・シフト管理ツール | 1ユーザー月額200円〜(税抜、最低月額2,000円) | 勤怠・シフト管理を中心に整えたい事業者 |
スプレッドシート+LINE | 実質無料 | まずコストをかけずに始めたい事業者 |
センキャク
センキャクは、家事代行やハウスクリーニングなど出張訪問型サービス業に特化した業務管理システムです。案件管理・顧客管理・見積書と請求書の発行・売上集計を1つのツールでまとめて行える点が特徴です。
料金は月額1,980円(税込)で、30日間の無料トライアルが用意されています(トライアルの開始にはクレジットカードの登録が必要です)。最新の料金・トライアル条件はセンキャクの料金ページで確認できます。
向いているのは、見積書や請求書の発行から売上集計までを別々のツールや紙で行っていて、1つにまとめたいと考えている事業者です。清掃業向けに機能があらかじめ用意されているため、自分でアプリや管理表を設計する手間がかかりません。
注意点として、勤怠管理や案件・顧客管理以外の複雑な社内業務(給与計算など)まで幅広くカバーする設計ではありません。そこまでの機能を求める場合は、他のツールとの併用を検討する必要があります。
kintone(キントーン)
kintoneは、サイボウズが提供するノーコードのクラウドツールです。自社の業務に合わせて、案件管理や顧客管理のアプリを自由に作成できます。
料金はライトコースで1ユーザーあたり月額1,000円(税抜)からで、最低10ユーザーからの契約が必要です。初期費用はかかりませんが、清掃業向けの機能があらかじめ用意されているわけではありません。
向いているのは、社内にアプリの設計や運用ができる担当者がいて、独自の管理方法にこだわりたい事業者です。柔軟性の高さは強みですが、その分だけ自分でアプリを一から組み立てる手間がかかります。
注意点は、見積書や請求書の発行機能をそのまま使えるわけではなく、別途プラグインの導入や設計が必要になる場合が多いことです。
汎用の勤怠・シフト管理ツール(ジョブカン等)
ジョブカンやジンジャー勤怠、タッチオンタイム、AKASHIといった勤怠・シフト管理ツールは、スタッフの出退勤やシフト作成には強い機能を持っています。
料金はツールによって異なります。ジョブカンは機能ごとに料金が加算される仕組みで、1ユーザーあたり月額200円(税抜)から、最低月額2,000円(税抜)となっています。多くのツールで無料トライアルが用意されています。
向いているのは、すでに顧客管理や見積書発行の仕組みがあり、勤怠・シフト管理だけを強化したい事業者です。
注意点は、顧客管理や見積書・請求書の発行機能までは対応していないケースが多いことです。案件から売上までをまとめて管理したい場合は、機能の範囲が異なる点を理解しておく必要があります。
スプレッドシート+LINEでの自作管理
コストをかけず、スプレッドシートとLINEを組み合わせて自分で管理する方法は、清掃業でもっとも多く使われているやり方です。
料金はかかりませんが、スタッフが増えるほど転記ミスや連絡漏れが起きやすくなります。電話で受けた予約をスプレッドシートに入力し忘れる、LINEで送った現場の変更連絡をスタッフが見落とすといった失敗は珍しくありません。
向いているのは、スタッフが1人か2人で、事業主自身がすべての案件を把握できる規模の事業者です。案件数が増えてきたら、見直しを検討する時期に入っています。エクセルからの移行を具体的に進める手順は、エクセルから専門ツールへの移行手順を解説した記事でも紹介しています。
ホテル・宿泊業向けの清掃管理システムとの違い
清掃管理システムで検索すると、ホテルや旅館向けの大型システムが多く出てきます。これらは、フロントと清掃スタッフの間で客室の清掃状況をリアルタイムに共有する仕組みで、宿泊施設の予約・顧客管理システムと連携して使われることが多いシステムです。
こうしたシステムは、客室数が多い施設の運用を前提に設計されているため、個人事業主から小規模の家事代行・ハウスクリーニング事業者には機能もコストも合わない場合が多いです。検討する際は、自社が客室清掃の進捗管理を求めているのか、案件・顧客・帳票の管理を求めているのかを区別することが大切です。
事業規模別のおすすめの選び方
一人親方・スタッフ2〜3名の場合
事業主自身がすべての案件を把握できる規模であれば、スプレッドシート+LINEでもしばらくは運用できます。ただし、見積書や請求書の作成に時間がかかっている場合は、料金の安いシステムへの切り替えを検討する価値があります。
月額1,980円(税込)程度であれば、紙や自作の管理表を続けるコストと比べても大きな負担にはなりません。
スタッフ5〜10名規模の場合
スタッフが5名を超えると、事業主1人がすべての案件・顧客情報を把握することは難しくなります。誰が担当していても同じ情報を見られる状態を作ることが欠かせません。
このタイミングでは、案件管理・顧客管理・帳票発行をまとめて行える業務管理システムへの切り替えを検討する事業者が増えます。勤怠管理も同時に強化したい場合は、業務管理システムと勤怠・シフト管理ツールを併用する事業者もあります。
導入で失敗しないための注意点
無料トライアル期間中に実際の現場で使ってみる
管理画面を事務所で確認するだけでは、現場での使いやすさは分かりません。実際の案件を1件登録し、スタッフが現場でスマートフォンから入力するところまで試すことが大切です。
スタッフの意見を聞いてから本導入を決める
経営者だけで決めて導入すると、現場のスタッフが使いにくいと感じて定着しないことがあります。トライアル期間中にスタッフへ実際に使ってもらい、意見を聞いたうえで本導入を決めましょう。
よくある質問
Q. 無料で使えるシステムはあるか A. 多くのシステムには無料トライアル期間があります。完全に無料で使い続けられる案件・顧客管理システムは限られるため、まずはトライアルで試すことをおすすめします。
Q. 導入にどれくらい時間がかかるか A. クラウド型の業務管理システムであれば、契約後すぐに使い始められるものが多いです。既存データの移行や社内での使い方の共有を含めると、1〜2週間程度を見込んでおくと安心です。
Q. 今使っているエクセルのデータは移行できるか A. 多くのシステムでCSV形式でのデータ取り込みに対応しています。移行手順の詳細は、各システムのサポートに確認することをおすすめします。
まとめ
紙・LINE・エクセルでの管理は、スタッフが増えるほどダブルブッキングや連絡漏れが起きやすくなります
システムを選ぶときは、料金体系・機能・操作性・サポート体制・無料トライアルの5点を確認します
センキャクは案件・顧客・帳票管理を1つにまとめたい出張訪問型サービス業に向いています
kintoneは柔軟性が高い一方、清掃業向けの機能は自分で設計する必要があります
勤怠・シフト管理ツールは顧客管理や帳票発行までは対応していないケースが多く、機能範囲が異なります
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センキャクは、現場での使いやすさを何より大事にしています。現場間の移動や作業の合間の確認作業、日程調整など、場所にとらわれず、誰でもストレスなく直感的に操作可能です。




